データの棚卸しを自分でやる方法、手順と注意点
「データを活用したいが、何から始めればいいかわからない」という相談を受けるとき、最初に提案するのが「データの棚卸し」です。難しいことは何もなく、今ある情報を書き出すだけで、自社のデータ環境の全体像が見えてきます。
棚卸しとは何をすることか
データの棚卸しとは、社内に存在するすべてのデータソースを一覧化する作業です。Excelファイル、会計ソフト、POSのログ、メールの受注記録、紙の日報まで含めます。
目的は「何が取れていて、何が取れていないか」を把握することです。この作業をすることで、新しいツールを導入する前に、すでに手元にあるデータで何ができるかが見えてきます。
具体的な手順
まず、部門ごとに「日常的に記録しているもの」をリストアップします。営業部門なら商談記録、製造部門なら生産ログ、経理なら請求書データ、といった具合です。
- 各部門に「何を記録しているか」を口頭でヒアリングする
- ファイルの保存場所(ローカル・クラウド・紙)を確認する
- 更新頻度(日次・週次・月次・不定期)を記録する
- データの形式(Excel・CSV・PDF・手書き)を確認する
- 誰が管理しているかを明記する
棚卸しでよく見つかること
実際に棚卸しを行うと、「同じ情報が複数の場所に別々のフォーマットで存在する」というケースが非常に多く見つかります。たとえば、売上データが経理のExcelと営業のスプレッドシートの両方にあるが、数字が微妙に違う、というような状況です。
また、「取っているつもりだったが、実は取れていなかった」データも見つかります。顧客の購買履歴を「POSに入っているはず」と思っていたが、実際には品目コードしか記録されておらず、商品名と紐づけられない、というケースがその典型です。
棚卸しの結果を見て、「こんなにデータがあったのか」と驚く経営者は少なくありません。まず書き出すことから始めてみてください。